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関口 哲弘; 横山 啓一; 魚住 雄輝*; 矢野 雅大; 朝岡 秀人; 鈴木 伸一; 矢板 毅
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.161 - 164, 2018/11
長寿命放射性核種であるセシウム-135(Cs)の除去に向け、Cs元素の同位体分離技術の確立を目指す。同位体選択的レーザー光分解によりCs原子が選択的に生成される。Cs原子(Cs)とヨウ化セシウム分子(CsI)との衝突による同位体交換を防ぐ目的で、Cs原子だけを選択的に捕集し、CsI分子を吸蔵しないような炭素材料の開発を行う。今回、吸蔵剤候補としてフラーレンC分子を用い、Csの深さ方向の濃度分布を評価する実験を行った。角度分解X線光電子分光法およびArイオンスパッター法を行い、室温におけるC固体へCs原子およびCsI分子がどの程度材料深部へ吸蔵されるかを調べた。CsI分子がC固体表面の浅い領域に堆積するのに対し、Cs原子はC固体深くに浸透するという実験結果を得た。Cs同位体分離のための選択吸蔵材料としてフラーレン固体が有望であることを示す結果である。
小林 孝徳; 横山 啓一
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1489 - 1493, 2016/10
被引用回数:6 パーセンタイル:49.29(Nuclear Science & Technology)セシウム原子(Cs), ヨウ化セシウム分子(CsI), ヨウ素原子(I), セシウムカチオン(Cs)、そしてヨウ素アニオン(I)のCフラーレン表面への吸着についての理論計算を行った。計算はCAM-B3LYP混合密度汎関数法で行った。吸着エネルギーはCs, CsI, I, Cs, Iでそれぞれ34, 3, 2, 11, 12kcal molと計算された。Cs原子の吸着平衡定数は、1000Kにおいて710 atmと計算された。これはCsIのそれと比較して10倍もの数字である。これは、CはCsIを吸着せずに、Csを選択的に吸着することができる可能性があることが示唆された結果である。
千葉 敦也; 薄井 絢; 山田 圭介
第28回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.53 - 56, 2015/12
タンデム加速器の既設の負イオン源であるセシウムスパッターイオン源(SNICSII;米国NEC製)を用いた電子付着方式による高強度フラーレン(C)負イオン生成法の開発を行っている。本方式は、アイオナイザーから放出される熱電子をオーブンで昇華したCに付着させ負イオン化するため、従来の生成法のようにスパッターによる解離を伴わず、効率よくC負イオンが生成される。本方式により、これまでに従来の1,000倍の強度を達成しているが、イオン化チャンバー内の電子密度を増すことで更なる高強度化が望めることから、チャンバー内にタングステンフィラメントを設置し、そこから放出される熱電子も併用する方式を試みた。その結果、生成量を更に1桁増強させることに成功した。
千葉 敦也; 薄井 絢; 山田 圭介
第27回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.56 - 59, 2015/03
TIARAのタンデム加速器による高速フラーレンビームの利用が増加している。しかしながら、スパッター方式による負イオン生成方法では、ビーム強度が極めて低いため研究の進捗の障害となっていた。そこで、既存のイオン源を利用した電子付着方式によるフラーレン負イオン生成方法を開発し、これにより従来の1,000倍の強度のフラーレンビームを長時間安定に得ることに成功した。
渡辺 智; 片渕 竜也*; 石岡 典子; 松橋 信平; 村松 久和*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 272(3), p.467 - 469, 2007/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.32(Chemistry, Analytical)Xe内包フラーレンの空フラーレンからの単離の可能性を調べることを目的とし、Xe内包Cフラーレンを生成してHPLCによる溶離挙動を調べた。蒸着法によりCフラーレンターゲットを作製し、同位体分離器を用いてXeをイオン注入した。照射後のターゲットをo-ジクロロベンゼンに溶解してHPLC分析をした結果、XeとCとのピークの強い相関が見られたことから、Xe内包Cフラーレンの生成が確認できた。また、Xe内包Cフラーレンのピークと空のフラーレンのピークとに、わずかなずれが認められたことから、空のフラーレンからのXe内包フラーレンの単離の可能性を示した。
齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅
第18回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.47 - 49, 2005/11
TIARAでは、高速クラスターイオンの大きな線形エネルギー付与(LET)に注目し、新たなイオンビーム応用技術の開拓を目指して、生成・照射技術の開発を行っている。今回、3MVタンデム加速器を用いて、C(フラーレン)の加速を行い、最大エネルギー10MeV(ターミナル電圧2.5MV, C603+)のイオンの観測に成功した。また、これらMeVエネルギーCイオンとC1イオン(通常の単原子炭素イオン)の、同一エネルギーにおけるSSD(Si)検出器のパルス波高を比較した結果、5MeVのC1に対して、大きな波高欠損がCに見られた。
渡辺 智; 石岡 典子; 関根 勉*; 工藤 博司*; 下村 晴彦*; 村松 久和*; 久米 民和
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 266(3), p.499 - 502, 2005/11
被引用回数:9 パーセンタイル:53.19(Chemistry, Analytical)Xe内包フラレノール[Xe@C(OH)及びXe@C(OH)]を骨がんの治療薬へ応用することを目指し、Xe内包フラレノールを高収率で合成できる方法を開発した。同位体分離器を用いたイオン注入法で作製したXe内包フラーレンをオルト-ジクロロベンゼンに溶解し、水酸化テトラブチルアンモニウムと水酸化カリウム水溶液を加えてXe内包フラレノールを合成した。最終的に純水で抽出したXe内包フラレノールの回収率は、Cで40%、Cで23%であった。合成したXe内包フラレノールの生理食塩水中での安定性を調べた結果、5日間経過しても安定であることを確認し、医学への応用が可能であることを示した。
大越 清紀; 齋藤 勇一; 織茂 貴雄*; 大前 昭臣*; 高田 功; 田島 訓
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.323 - 324, 2003/11
TIARAタンデム加速器では既にクラスターイオンの加速に成功しており、クラスターイオン特異の照射効果に関心が持たれている。今回、加速を試みたフラーレン(C)は炭素の巨大クラスターであり、Cイオン照射は新機能材料の開発等で期待されおり実験者より強い要望があった。よってわれわれはイオン注入装置のフリーマンイオン源を用いてフラーレンイオンの生成加速試験を行った。フリーマンイオン源のオーブン内にC試料を入れて加熱してC蒸気を発生させてプラズマチェンバに送り込みイオン化する。この方法でエネルギー350keVで最大2.1A加速することに成功した。加速試験は、形状(粉末及び粒状)が異なる2種類のC試料を用いて行った。粉末試料(95%)はオーブン温度が500C付近で最大ビームが得られるが、6時間後にはnAオーダーまで減少してしまう。しかし、粒状試料(99.9%)は、オーブン410C程度でイオン発生することができ、8時間以上発生することができた。
渡辺 智; 石岡 典子; 下村 晴彦*; 村松 久和*; 久米 民和
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.262 - 263, 2003/11
骨がんの治療薬として可能性を持つXe内包フラロールの医学応用を目的とし、OH基の付加反応を用いるXe内包フラロールの製造法を開発した。Xe内包フラーレンを含んだオルト-ジクロロベンゼン溶液に触媒である水酸化テトラブチルアンモニウムを加え、OH基の元になる水酸化カリウム溶液と攪拌して付加反応をさせ、Xe内包フラロールを製造した。フラロールの生成は、赤外分光分析により1050cmにC-Oの吸収が存在することから確認した。Xe内包フラロールの生成は、HPLCで分析し、生成したフラロールにXeが内包していることを確認した。これらのことから、Xe内包フラロールの製造に本法は有効であることが明らかとなった。
渡辺 智; 石岡 典子; 下村 晴彦*; 村松 久和*; 関根 俊明
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.399 - 402, 2003/05
被引用回数:8 パーセンタイル:50.24(Instruments & Instrumentation)イオン注入によるXe内包フラーレンの生成の最適条件を調べることを目的とし、Xe内包フラーレンの生成率のイオン注入量及び注入エネルギー依存性について調べた。Ni基盤上に蒸着したフラーレンをターゲットとし、同位体分離器によりXeを30,34及び38keVでイオン注入した。Xeのイオン注入量は110~110個/cmとした。照射後のターゲットをオルト・ジクロロベンゼンに溶解した後、HPLC分析によりXe内包フラーレンの生成率を求めた。この生成率は、イオン注入量及び注入エネルギーの増加とともに減少することがわかった。これは、一度生成したXe内包フラーレンが、後から注入されるXeイオンによって壊されて無定形炭素化するためと結論付けた。
渡辺 智; 石岡 典子; 関根 俊明; 長 明彦; 小泉 光生; 下村 晴彦*; 吉川 広輔*; 村松 久和*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(3), p.495 - 498, 2003/03
被引用回数:11 パーセンタイル:59.38(Chemistry, Analytical)イオン注入法による放射性原子内包フラーレンの生成の可能性を調べることを目的として、内包原子としてXeを用い、イオン注入法によるXe内包フラーレンの生成を行った。Ni基盤上に蒸着したCまたはCをターゲットとし、同位体分離器によりXeを40keVでイオン注入した。照射後のターゲットをo-ジクロロベンゼンに溶解した後、HPLCカラムに通し、溶出液中のCまたはCをUV検出器で、Xeの放射能をGe検出器でそれぞれ測定した。得られた溶離曲線に、XeとCまたはCとのピークの強い相関が見られたことから、Xe内包フラーレンが生成していると結論付けた。また、Xeピークにテーリングが見られた。このテーリングは、空のフラーレンからのXe内包フラーレンの単離の可能性を示した。
鳴海 一雅; 楢本 洋
Surface & Coatings Technology, 158-159, p.364 - 367, 2002/09
Si(111)上のC薄膜に、7MeV Cイオンを照射し、C薄膜に対するイオン照射効果を原子間力顕微鏡,顕微ラマン分光を用いて調べた。ラマン分光の結果より、照射前のC薄膜は部分的にポリマー化しており、イオン照射によって脱ポリマー化が進み、1.110/cmの照射量でポリマー成分が消失することがわかった。さらに照射量を増やすと、C分子の解離が始まり、1.110/cmの照射量では非晶質炭素化が進んでいることが観測された。原子間力顕微鏡を用いた電気伝導性の評価においては、1.110/cmの照射量で電気伝導性が認められた。これらの結果から、イオン照射によるC分子の解離によって、ほぼ絶縁体であるC薄膜に電気伝導性が生じたと考えられる。
石井 賢司; 藤原 明比古*; 壽榮松 宏仁*; 久保園 芳博*
Physical Review B, 65(13), p.134431_1 - 134431_6, 2002/03
被引用回数:32 パーセンタイル:78.19(Materials Science, Multidisciplinary)Euとフラーレンの化合物であるEuC及びEuをSrで置換したEuSrCについて、結晶構造,磁性,電気伝導についての研究を行った。これらの結晶構造は他のC(はアルカリ金属、または、アルカリ土類金属)と同じbcc構造である。磁気測定では、磁気モーメントは+2価のEu原子(S=7/2)が担っていることがわかり、=10-14Kにおいて強磁性転移が観測された。EuCでは比熱の測定からも強磁性転移が確認できた。EuSrCの物性でもっとも特徴的な点は、低温で非常に大きな負の磁気抵抗が観測される点である。EuCの抵抗率の比(=9T)/(=0T)は、1Kで約10にも及ぶ。このような巨大磁気抵抗はC上の伝導電子とEu上の4電子の間に非常に強い-相互作用が働いていることを示している。
鳴海 一雅; 楢本 洋
JAERI-Review 2001-039, TIARA Annual Report 2000, p.190 - 192, 2001/11
KBr(001)表面上におけるC薄膜の成長過程の基盤温度依存を、原子間力顕微鏡を用いて調べた。その結果、基盤温度が45-165Cの範囲において、基板温度に依存した3種類の島が観察された。プレート状の島は基板温度に依存せずに観察され、基板表面と平行にfcc構造の(111)面が成長する。一方、基板温度が高いときには、3次元的な構造を持つ島が観察された。薄膜のX線回折の基板温度依存より、3次元的な構造を持つ島はfcc構造の(110)面の成長によるものと考えられる。
鳴海 一雅; 楢本 洋
Diamond and Related Materials, 10(3-7), p.980 - 983, 2001/03
被引用回数:3 パーセンタイル:22.29(Materials Science, Multidisciplinary)KBr(001)表面上でのC薄膜の成長過程を、原子間力顕微鏡を用いて観察した。成長の初期過程においては、基板温度に依存して3種類の島状構造が観察された。KBr(001)表面に平行にfcc構造の{111}面が成長する板状の島は全ての基板温度において観察され、その形状は基板温度に依存して変化した。ほかの2種類の島は3次元的な構造を持ち、基板温度が高いときに観察された。X線回折の結果では、全ての基板温度でC{111}面が観察される一方、基板温度が高いときにはC{111}面が現れた。この結果より、C{111}面は上記の3次元状の島に起因するものと考えられる。また、KBrの方向に平行なステップのエッジにおいて成長する島は、テラス上で成長する島と異なり、表面に垂直な方向だけでなく、平行な面内でも結晶学的に方向がそろうことがわかった。
秋山 和彦; Zhao, Y.*; 末木 啓介*; 塚田 和明; 羽場 宏光; 永目 諭一郎; 兒玉 健*; 鈴木 信三*; 大槻 勤*; 坂口 正彦*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 123(1), p.181 - 182, 2001/01
被引用回数:66 パーセンタイル:84.91(Chemistry, Multidisciplinary)タンデム加速器を利用し生成した崩壊する放射性アクチノイドトレーサー(Am,Np,U)を用いてアクチノイド金属内包フラーレンを合成し単離することに初めて成功するとともに、以下のような性質を明らかにした。放射性アクチノイドを含むフラーレンをアーク放電法で生成し、CS溶媒中に抽出された生成物をトルエン溶媒に溶かし、2種類のHPLCカラムの溶出挙動を得た。その結果Am,Np及びVを内包したフラーレンのHPLC挙動は+3価で内包されると考えられる軽ランタノイド(La,Ce,Pr,Ndなど)と良く似た挙動を示すことがわかった。ウランについては大量合成にも成功し、最も多い溶出部を対象にTOF/MSによる化学種同定を行った。その結果、この成分がU@Cであることを確認した。また紫外可視近赤外領域の光吸収スペクトルから、f軌道に3つの電子を持つNd@Cとの類似性を得ることができた。
荒殿 保幸
日本原子力学会誌, 41(4), p.391 - 392, 1999/04
日本原子力学会40周年特集号への寄稿として、過去10年間のホットアトム化学分野の研究動向をまとめたものである。研究対象とされている核種はHからBkに至るまで非常に多いが、なかでも遷移金属,ハロゲンなどが最も良く研究されている。化合物としては、メタロセンとシクロデキストリンとの包接体の分子ロケットやフラーレンの研究が目新しい。ホットアトム化学の原子炉冷却水中挙動,宇宙化学,低温化学,ライフサイエンス分野等への展開もなされてきている。反応論の構築といった基礎分野から応用分野まで、幅広い発展の見られた10年間であった。
武藤 俊介*; 竹内 稔*; 田辺 哲郎*; 倉田 博基; 北條 喜一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(3A), p.1514 - 1515, 1999/03
被引用回数:11 パーセンタイル:48.51(Physics, Applied)電子線照射されたグラファイトの損傷過程を電子エネルギー分光装置を用いて研究を行った。その結果、最近接原子間距離が照射時間とともに大きくなることをEXELFS(拡張微細構造)スペクトル解析で明らかにした。また、ELNESスペクトルは、高次フラーレンの特徴を示していた。
和田 幸男; 船坂 英之; 明珍 宗孝; 山本 和典; 原田 秀郎; 北谷 文人; 鈴木 政浩
PNC TN8100 96-005, 16 Pages, 1996/01
本資料は、先端技術開発室で現在実施している各種研究の内容と成果の概要および計画をまとめたものである。なお、各研究項目については、各々、投稿論文および社内報告資料として詳細に報告がなされているので、本資料はそれをダイジェスト版的にまとめたものである。
檜山 敬; 大内 義房; 岡本 文敏; 富樫 昭夫
PNC TN8450 93-005, 14 Pages, 1993/06
本報告書は、平成5年5月25日、東海事業所図書・研修合同棟において開催された第14回分析技術報告会の内容をとりまとめたものである。この報告会は昭和58年に第1回目を開催して以来、各事業所分析部門の「技術情報交換」「分析業務の効率化と技術の向上」及び「分析に携わる技術者の教育」を目標にほぼ毎年継続してきたものであり、探鉱部門から廃棄物処理処分技術開発に至る原子力サイクル全般に係わる巾広い分野から全事業所に渡り、報告案件を集めるもので、今回も東海事業所を初め、大洗工学センター、中部事業所、もんじゅ建設所から、14件の報告がなされた。